太陽光発電は、太陽の光によって発電します。よって、光がなければ発電できません。何が言いたいかというと、パネルに太陽光を邪魔されることなく浴びさせなければ、意味がないということです。
つまり、影が天敵であるということです。ただし覚えていておいていただきたいことは、影がかかった面積がそのまま発電量減少に結びつかないということです。
太陽電池の性質上、パネルの一部にかかった影であっても、パネル一枚相当に影響がでることもありますし、ときにはシステム全範囲に影響することもあります。
とはいっても、雲のように毎日変動する影は、重要な問題ではありません。毎日決まった時間、同じ場所に影がかかる状況には気をつけてください。太陽電池を形成する最小単位であるセルが、次のような条件で発熱します。
影がかかる→発電できなくなる→セルの抵抗が大きくなる→電流が妨げられ抵抗損失で発熱する。さらに、これが特定のスポットに継続的に起きると『ホットスポット』という現象の誘発が懸念されます。『ホットスポット』は、セルの特定の場所が高熱を帯び、焦げが発生してしまう現象で、故障の原因ばかりか、ひどいときには火災を引き起こすおそれもあるのです。
あと、ケアレスミスでよくある事例ですが、設置時には影は問題なかったのに、季節が移り変われば影がかかってしまったということです。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、1年間で一番影が長くなる日は『冬至』の12月22日ごろであるといわれています。ですので、設置時だけ気をつければ良いということではありません。よくあることですので、ご注意ください。